参加者のご感想(USHIHARA様)

数学カフェ体験記


作成日 2021.01.31

初めまして. 今回, 数学カフェの体験記を書かせていただくことになりました, USHIHARAと言います. 私は現在, 都内の大学に通っている学部3年生(非数学専攻)で, 数学カフェには過去数回参加させていただきました.

オーガナイザの根上さんから, 他の学部生に勧めるつもりで, 数学カフェに参加して良かった点などを書いて欲しいと言われましたので, そういった観点から感想を書いていきたいと思います.

初めての数学カフェ

私が数学カフェに初めて参加したのは, 石本健太先生(当時東大数理)の「生物の流体数理」の講演会でした. 数学カフェの存在を知ったのはtwitterで, 開催場所が参加しやすい所だったので, 軽い気持ちで参加を決めました. 講演内容は難しく理解できない部分もありましたが, 具体例や動画が取り入れられていたおかげで楽しんで講演を聞くことが出来ました.

なぜ数学カフェに参加するか

私が数学カフェに参加している理由の最たるものは, 数学が好きだから, 面白いから, というものです. ですが, もう少し真面目に数学カフェに参加する利点を書くと, 以下の点が挙げられると思います.

自分の知らない分野を知る

まず, 第一の利点は, 自分の知らない数理の話題を知ることが出来るということです. 数学カフェで取り上げられているテーマは多彩で, 様々な分野に触れることが可能です. 面白い話を聞くことは, 勉強のモチベーションアップになりますし, 自分の関心を持っている分野につながっていることもあります. 例えば, 「生物の流体数理」では, 帆立貝定理というものが説明されていたのですが, その後アクティブマターについての集中講義を聞いていた際に, 再び耳にするという経験がありました.
大学生であれば, 概論のような講義で教員の研究内容を知る機会もあると思います. しかし, そういった講義に比べて, 長い時間, 基礎的な部分から説明を聞くことが出来るというのは, 数学カフェの魅力だと感じています.

自分の持っている知識の別の顔を知る

第二の利点は, 自分が勉強したことのある内容について, 別の文脈での説明を聞くことが出来る, ということです. 量子力学を勉強して初めて線型代数の意義を感じた, というのはよく聞く話かと思います. 同じように, 数学カフェで様々な講演を聞く中で, 自分が既に知っている分野について, その意義や有用性を知る場面があると思います.

講演者や他の参加者との交流

第三に, 講演の中で出る質問から様々なバックグラウンドの人の考え方に触れることが出来たり, 講演後の懇親会で講演者や他の参加者と交流することが出来るというのも, 利点だと思います. 講演終了後に講演者の方と希望者で行われる懇親会は, 学生にとっては, 色々な形で数学と関わっている人の話を聞くことの出来る, 貴重な機会です. 私は一度参加しただけですが, 大学で研究をしている人や実務で数学を扱っている人と話すことが出来, とても興味深かったです.

もちろん, 懇親会に参加せずに, 講演だけフラッと聞きに行くということも出来ます.

最後に

以上, 私の経験に基づいて, 数学カフェについて書かせていただきました. この文章が参考になるかはわかりませんが, 数学カフェは非常にオープンで気軽に参加できるものですので, 興味を持った方は一度参加してみることをお勧めします.

 


編集部より

USHIHARA さま、ご寄稿ありがとうございます。今まさに熱心に勉強されている学部生の方にとっても刺激的な内容であると知ってとても嬉しかったです。特に、帆立貝定理にアクティブマターの講義にでてきた、というお話を伺い、私もとても楽しめました。
数学カフェは今バリバリ研究されている方のお話を聞ける場所でもあるので、聴講された方がそのあとで出会った場面を共有できたりすると数学カフェももっと面白くなりそうです。

ぜひこれからもUSHIHARAさんや学部生の方にとっても楽しい場所になるようがんばります!よろしくおねがいします。

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