主催者あいさつ

はじめまして。
数学カフェ主催の根上春と申します。

どんなに忙しくても数学をする時間を必ず確保したい!

という思いで数学カフェを初めて、5年が経ちました。
会を重ねるうちに多くの方に来て頂けるようになりました。

数学カフェは

数学の専門家や先に深く学んでいる人たちから助言を受けられる場所
共に学ぶ仲間がいる場所
誰にでも開かれた学ぶ場所
マイノリティが参加しやすい場所
心理的安全を感じられる場所

にするように努めてきましたが、これからも様々な方のお力を借りて、ブラッシュアップしたいと思います。

主催者の経験

なぜこのような場所づくりが重要だと思うのか
ここに至るまでの主催者の経験についてお話させてください。

初めて数学書を本格的に読んでみようと思い、本を開いたときのこと。
最初の1ページ目から何を言っているのか分からず、途方に暮れました。

このままでは読めない…そう思い
SNSを使って人との繋がりを増やし質問できる環境を作ったり、
必死で働いて稼いだお金で数学科の博士の方に家庭教師をお願いして
数学の学び方を教えて頂きました。

数学科の授業も受けてみたかったのですが
大学の授業に顔を出すと男性ばかりで一人で浮いてしまうし
全く分野外の女性である自分が飛び込むにはとても勇気が要りました。
そもそもかなり数学の学習を進めている人が対象のように思えて、
自分に合っているとも思えませんでした。

自分なりの方法で勉強を続けて
元々の自分の専門と数学を合わせた研究計画を考え実行し
博士課程に進学したときには、幸運にも幾何学の分野で学振特別研究員(DC1)に選んで頂きました。

しかしその後、過労などがあり体調を崩してしまい
近所のスーパーに買物に行くこともできないくらい動けない日が続きました。

ある程度元気になってから
学んだ数学は一度忘れてしまったけれど、
せめて少しでもいいから数学に触れ続けたい、私の人生には数学が必要だと思い
数学カフェをはじめました。
フルタイムで研究をすることは厳しくても、少しずつ段階を経て挑戦していく場所が必要でした。

今でも動けなくなる日があるのですが
数学に絶えず触れ続けているから学びたいという熱意を持ち続けられるし
周りの人たちと交流する機会があるから、病気の孤独に立ち向かい続けることができています。

そして、そのような状態でも受け入れサポートをしてくれるメンバーに恵まれていたからこそ
数学カフェをやめずに続けてこれたのだと思います。

そんな経験から

数学の専門家や先に深く学んでいる人たちから助言を受けられる場所
共に学ぶ仲間がいる場所
誰にでも開かれた学ぶ場所
マイノリティが参加しやすい場所
心理的安全を感じられる場所

を作っていきたいと考えています。

今はすうがくぶんか社様の支援を受けてNPO法人申請の準備をしているところです。
この機会に、色々な分野の専門家のお力を借りて、活動をより公共性のあるものにしていきたいと考えています。

引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。